タマヌオイルができるまで

池間島で年に2回、自然落下したテリハボクの種子を集め、島の高齢者などがひとつひとつ手作業で殻を割った原料を使用しています。じっくり時間をかけて太陽光で乾燥させた後、直圧式(玉搾り)によるコールドプレス製法で非加熱のオイルを抽出しています。

現在は試作品の段階ですが、商品化にむけて実験を行っています。


コウモリと種拾い

テリハボクは、年に2回、春と秋に実をつけてくれます。今年(2018年)は春の実が不作だったのですが、7月現在、白い花が満開で、ちいさな実がたくさんついています。(花は、実は柔らかな良いにおいがします)。

樹木の花や実を摘んで使用するのではなく、コウモリ(おそらく・・・ヤエヤマオオコウモリ)が果肉を齧って落下した種子を採取するため、既存の資源に一切の負荷をかけません。収奪型ではない原料調達様式である点がこのプロジェクトのユニークな点の一つです。強力な農薬を使用する農地(タバコ栽培など)周辺では、コウモリの齧り跡が見られない、という報告もありますが、コウモリが果肉を齧ってくれると乾燥しやすく、虫やカビも入りにくく、殻も割りやすいというメリットが多いのです。そのため私たちはコウモリが果肉を食べてくれた種子を優先的に採取しています。


トンカチと太陽

拾ってすぐの種は、殻を割ると特有の脂(ヤニ)が出てしまいます。私たちはこのヤニに含まれる有効成分をオイルと共に抽出したいので、ある程度乾燥させたものから殻を割っていきます。殻割りは、専用のくるみ割りのような道具もあるのですが、トンカチで割るのが楽だという意見が多いようです。雨で畑に出られない日、夜、テレビを見ながら、昼下がり、公民館に集まっておしゃべりしながら・・・思い思いに、出来る時に、好きな場所で割ってもらいます。

集まった種は、洗浄して乾燥させます。虫食いやカビがついた種子は取り除きつつ、じっくり時間をかけて太陽光で乾燥させます。


玉搾りでじっくり

搾油は、原料を押しつぶす「直圧式圧搾」(玉搾り)と、すり潰す「スクリュー式圧搾」の2タイプがあります。伝統的な玉搾り製法は、熱が出ないため有効成分を変化させず高品質の油を搾れますが、歩留まりが低いと言われています。後者のスクリュー式は、連続運転が可能で大量生産向きではありますが、金属粉の混入や、煙がでるほどの熱が発生します。海外製品の多くは「非加熱」を宣伝していますが、明確な定義はなく、おそらく、搾油前に歩留まりを高めるための加熱をしていない、というレベルかと思われます(ツバキなどは搾る直前に加熱して歩留まりを上げて搾油されています)。私たちは、直圧式(玉搾り)によるコールドプレス製法にこだわって、じっくりと時間をかけて非加熱のオイルを抽出しています。