宮古・池間島の海と大地が育んだタマヌオイルをお届けします。
はじめまして。私たちヤラブの木は、宮古島の北に位置する池間島で活動する小さな会社です。
宮古ではテリハボクを「ヤラブ」と呼びます。タマヌオイルは、このヤラブの種から搾られます。島の美しい自然に負荷をかけない原料の調達方法、タマヌオイル本来の成分を損なわない抽出方法、島の高齢者などの自立した暮らしを支援できる仕事のあり方などを試行錯誤してきました。
そのため、私たちのやり方は、少量ずつしか生産できず、とても時間がかかります。しかし、この「ちいさく、ゆっくり」な製法が、人や自然を傷つけない「やわらかさ」をもつ独自の製品をつくり出しています。
naureのタマヌオイル、ぜひお試しください。
タマヌオイル
タマヌオイルは、テリハボクの種子をじっくりと搾って作られる植物オイルです。ピュアオイルは緑がかった黄金色で濃厚なナッツの香りがします。
池間島の漁師はかつてカツオを追って、ボルネオをはじめ南太平洋の島々へ出かけていきましたが、その漁師たちとゆかりの深い、ポリネシア・メラネシア・東南アジア地域では、古くからテリハボクの種から採るタマヌオイルを伝統的な薬として使用していました。その用途は幅広く、皮膚疾患の民間治療薬として、切り傷や火傷、虫刺され、湿疹、乾燥肌、乳幼児のおむつかぶれなどに使用されてきました。
オレイン酸とリノール酸をバランスよく含有し、カロフィロリードなどの有用成分を豊富に含んでいます。角質層にすっと浸透するためべたつき感がなく、お肌にハリとうるおいを与えてくれます。
タマヌオイルができるまで
テリハボクは年に2回、春と秋に実をつけてくれます。樹木の花や実を摘んで使用するのではなく、自然落下した種子を集めますので(良く熟れた種子はヤエヤマオオコウモリが果肉をきれいにかじって落としてくれます)自然に負荷をかけません。
集めた種子は、外側の堅い殻を割って、中の仁を取り出します。雨で畑に出られない日、昼下がり、公民館に集まっておしゃべりしながら・・・80~90歳の池間の元気なオカアたちが中心となって、出来るときに、好きな場所で種の殻を割ってもらっています。
殻を割った種は、数か月間、太陽と風の力をかりて、じっくりと乾燥させてから搾ります。直圧式(玉搾り)によるコールドプレス製法にこだわって、ゆっくり時間をかけて非加熱のオイルを抽出しています。
未来へつなぐ
安定した収量と品質保持のため、池間島の共有地にテリハボクの植樹をはじめました。この植樹は、種の採取地を整備するのと同時に、琉球王府時代から島を守ってきた「海垣(うみがき)=防風膨張林」を再構築するという意味もあります。
わたしたちのタマヌオイルづくりは、今ある自然を壊すことなく、よそから資源を奪うこともありません。オイルを作れば作るだけ森が増え、豊かな海を守っていきます。そして、自立した暮らしが難しくなっていく人々に仕事を提供できるならば、過疎高齢化が進行する小さな島の非常に大きな一歩となります。
みんなで造成した共同採種地のヤラブの森は、かつての里山のように、徐々に島の「コモンズ」へ成長していきます。私たちが目指すのは、よそから奪うことなく、大切なものを壊すことなく、ユー(富、豊穣を指す池間の言葉)を分かち合っていける未来です。
naure(ナウレ)
宮古・八重山の多くの古謡のお囃子として「ユーヤナウレ」というフレーズが唄われます。「豊かに実れ」、あるいは「世よ直れ」との意味で、島民の豊穣への願い、平和で豊かな世への願いを表しています。
島の美しい自然と暮らしが豊に実り、いつまでも続くようにという池間島の島民みんなの願いをこめて、ブランドの名前を「naure(ナウレ)」としました。